令和２年度 市立横手病院 病院指標

当院は、地域の中核病院として、安心できる良質な医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しております。
また、地域包括ケア病棟を配置し、地域の慢性期機能施設と連携を図り、外来から入院、そして退院後の在宅医療へと切れ目のないサービスの提供を行っております。
令和2年度は、コロナ禍の影響もあり、前年度と比較し全体で325名減少しております。その中でも0～9歳の患者さんが、147名と最も減少しております。
また、ほとんどの年齢で患者数は前年度より減少しておりますが、60代、90代の患者さんは前年度より増加しております。
当院で患者数の最も多い年齢層は、70歳代の患者さんで平成29年度から4年間続いております。70歳代の患者さんの疾患は、悪性腫瘍が最も多くなっており、70歳代の疾患の約38％を占めております。治療は主に化学療法、内視鏡的治療、外科的治療を行っております。
次に多い60代の患者さんの疾患も悪性腫瘍が最も多く、消化器の悪性腫瘍が67％を占めております。
0～10代の患者さんは、新生児黄疸や気管支炎が多くなっております。
30～40代の患者さんは、悪性腫瘍や消化器系の疾患が多くなっており、消化器の良性腫瘍に対する内視鏡的治療を多く行っております。

患者数は、延べ患者数となっておりますので、化学療法等で入退院を繰り返した場合、入退院を繰り返した回数分の患者数となっております。
当院の癌症例では、大腸癌が最も多くなっております。大腸癌に対する治療は、化学療法が最も多く、次いで外科的手術となっております。
次に患者数の多い癌症例は、胃癌となっております。胃癌に対する治療は、大腸癌同様化学療法が最も多く、次いで内視鏡的手術となっております。
当院の治療は、Ⅰ期やⅡ期といった早期の胃癌や大腸癌の患者さんに対しては、内視鏡治療的治療や腹腔鏡下手術を行い患者さんの体への負担が少なく、入院期間の短縮や早期に社会復帰が出来るように努めております。
また、Ⅲ期やⅣ期の患者さんに対しては、状態に応じて手術や化学療法を行っております。

当院の市中肺炎の患者さんは、昨年度と比較し30名減少してており、近年で最も少ない患者数となっております。
最も多い市中肺炎の重症度の患者さんは、中等症の患者さんで全体の約68％占めております。
平均年齢は、前年度同様、重症度に比例して平均年齢も上がっております。
昨年度の中等症、重症の患者さんの平均在院日数は20日を超えておりましたが、令和2年度は約15日以下と短くなっております。

当院に脳梗塞で入院される患者さんの平均年齢は、70歳以上の患者さんで約72％となっております。昨年度と比較すると、約4歳下がっており、年々平均年齢が下がる傾向にあります。また、昨年度は、40代、50代の患者さんは1名でしたが、令和2年度は7名に増加しており、平均年齢を下げる要因の１つと考えられます。
令和2年度の平均在院日数は、昨年度より約11日短くなっております。
当院では、脳梗塞に対する急性期治療を経過し、病状が安定した患者さんの多くは地域包括ケア病棟に転棟していただき、在宅復帰に向けて治療・支援を行い、安心して退院していただけるよう支援しており、令和2年度は約70％の患者さんが自宅に帰られております。

当院の手術・処置等の合併症の内訳は、術後出血が7名で最も多く、次いで透析シャント閉塞5名、術後瘢痕狭窄4名と昨年度と同様になっております。
これらの合併症は、医療の性質上なくす事は出来ませんが、発生を最小限に抑え、安心で良質な医療を患者さんに提供出来るよう日々努めております。